第5試合 スーパーファイト 67kg契約 3分3回戦
与座 優貴(橋本道場/JAPAN KICKBOXING INNOVATION/INNOVATIONウェルター級2位、極真会館2017全世界ウェイト制軽量級優勝)
喜入 衆(NEXTLEVEL渋谷/元ルンピニージャパンウェルター級王者ほか2冠)
与座優貴インタビュー
取材・文:JAPAN KICKBOXING INNOVATION広報部
——“令和最初の怪物(※1)”とキャッチコピーされた与座選手が“平成最後の怪物”花岡竜選手と揃い踏みでホームリング(INNOVATION主催興行)に登場です。
前の試合(11月8日、REBELS、後楽園ホール、久保政哉戦、判定勝ち)が納得いかない出来だったので、仕切り直しで気合いが入っています。コンディションも良く、キックボクシングの試合も次で10戦目、試合慣れしてきたというかリング上での成長を実感でき、総合的にスキルアップしていることを感じます。
——総合的なスキルアップとはどんな?
これまで空手道で身に着けた飛び技や二段蹴りといった派手な大技を披露することはありましたし、そういった動きは一見してアピール度が高いのでしょうけれど、そういった空手の応用ではなく、キックボクサーとしての僕自身のキックボクシングができつつあるなと。
——その完成度は?
良くて30パーセント。けれど、試合中に学び伸びる感覚が身についてきたし、相手のレベルも上がってくるごとに成長スピードが加速している実感があります。やはり、強い相手と闘うことは大きな糧になります。
——そんなところに超新星×レジェンドと分かりやすい構図が成り立つ与座×喜入戦、この試合は望むところなのでは?
実績確かな選手ですし、豊富な経験はもちろん、高齢であってもフィジカルの強さも感じます。まさに願ったり叶ったりの相手です。が、今の自分が普通に力を発揮すれば問題なく勝てると確信しています。
——それは「キックボクサー与座優貴」としての自信?
それももちろんですが、喜入選手がRISEで“ブラックパンサー”ベイノア選手に負けています(2019年7月5日)が、自分は空手道トーナメントで2回当たり、どちらも勝っていますので三段論法が絶対じゃないといえ、自信にはなります。
——また、喜入選手には大接戦だとはいえ、今回、同じ興行に登場する先輩、橋本悟選手が敗北(2017年10月15日)しています。
カタキを獲るなんて問題でもないですが、悟さんから喜入戦選手対策も聞いていますので、ますます勝率が高まっています。
——可能性の塊でもある与座選手のその先は?
首相撲は、武術としても何にせよ練習してかなり向上しています。それでも自分としては、まずは肘打ちなし系のキックボクシングを志向したいので、色々なしがらみがあるにせよ、RISEやK-1、KNOCK OUT、更にはRIZINも狙いたいですし、ONEやGLORYといった世界の舞台も指標に定めたいです。
——与座選手の現在階級、63.5kgから65kgあたりは、世界的にも日本でもかなり層が厚い大変なクラスです。
RISEなら原口健飛選手、K-1は山崎秀晃選手などでしょうか。興味も希望もあります。
——今、そのレベルに通じる自信がある?
関係者やマニアは「絶対無理」と言うでしょう。しかし、自分が史上最年少、高3の18歳で優勝した2016年の第33回全日本ウェイト制空手道選手権大会では、同様に「絶対無理」と言われていた3度の優勝経験を持つ福井裕樹先輩を決勝で破ることができました。世界のトップを今すぐ倒してみせるとなんて豪語なんてしませんが、内に秘めた自信を核として、日々の稽古と試合で強くなるのみ。今、この瞬間だって自分は成長していますから。
——最近(12月20日)、23歳になられた与座選手ですが、まだまだこの先は長いのでは?
自分的には若くもないですし、焦っています。だから、決して主義ではないアピールをこの場を借りてさせていただいています。
——話題は変わって、極真世界王者の同志、横浜流星さんが主演する映画「きみの瞳が問いかけている」出演が話題になりました。
思ったよりも反響がありました。ですが、嬉しい反面、悔しくもあり。
——悔しい?
映画で評判を取るよりも格闘技で有名になるのが自分の本望なので、そのジレンマが。
——そんな与座選手に意地悪な質問ですが、YouTubetとして一世を風靡し、高額収入獲得を隠さない朝倉未来選手やそのフォロワーとしてアンチが増えようとも活動を盛んにしている安保瑠輝也選手をどう思われますか?
それは否定しません。彼らは信念があり、有言実行を成しているのですから尊敬もします。ただ、自分が同じ道を歩くことはしないというだけです。
——なるほど。
それとは別に安保選手には興味があります。弟の璃紅選手は、極真時代、自分がまだ新人時代にトップクラスにいて目標とする一人でした。それだけにK-1での活躍が気になりますし、自分と同階級の兄、瑠輝也選手との対戦希望も強くなるばかりです。
——そんな与座選手の最終到達点は?
「こいつヤバイ!」と対戦相手も見る人もすべてが感じ取る存在になります。
※1 令和最初の怪物 同門のINNOVATIONフライ級王者、アマ28冠王の17歳、花岡竜が“平成最後の怪物”とキャッチコピーが打たれたことに類して、年令は上で空手世界王者ながら橋本道場入門プロデビューですぐ後を追う与座がこのように銘打たれた。
与座優貴のプロフィール
リングネーム:与座 優貴
フリガナ:ヨザ・ユウキ
所属:橋本道場/Japan Kickboxing Innovation
生年月日:1997年12月20日(23歳)
出身地;茨城県
身長:170cm
戦型:スイッチ
プロデビュー:2019年3月31日
戦績:9戦8勝(3KO)1敗
ステータス:INNOVATIONウェルター級2位、極真会館2017全世界ウェイト制軽量級優勝、極真会館2016全日本ウェイト制軽量級優勝